11月に枝の中にポツンとできる赤い芽は、3月になると伸び始め、葉芽と花芽に分かれます。まず葉芽の成長を見てみましょう。
【3月初旬:葉芽動く】葉芽が伸び始めたときの様子です

【3月上旬:「龍の尻尾」】葉芽が伸長して「龍の尻尾」に。(龍の尻尾みたいでしょ?)


【3月中旬:龍の尻尾伸長】「龍の尻尾」がさらに伸び始め…


【3月下旬:「剣山」】葉が立ち上がってきますが、葉が2つ折りでくっついたままなので剣のように見えます。


それが林立するので、この時の様子を「剣山」と呼んでいます。


【3月下旬:開葉】剣山の葉は間もなく開き始めて


【3月末:「全山燃ゆ」】ほんとに真っ赤に染まります。

【4月上旬:新葉変色】この「新紅」が葉緑素を蓄えて徐々に変色し始め、


【5月中旬:「新緑」】これがまた実に美しい。


薄黄色の若々しい新緑は、初々しい生命力に満ち溢れて元気をもらえます。

>【4月中旬:春の落ち葉】その間、4月中旬に花の季節を迎えますが(別掲)、この頃、古葉(不要葉)が次々に茶変して春の落ち葉の季節がやってきます。これが健康的な茶色で実に美しい。こんな美しい落ち葉は見たことがありません。


枝という枝から一斉に葉芽を出し、内も外も一挙に葉だらけにして、1カ月くらいすると日が射さない所は一斉に葉を落としていく。これで風通しもよくなり、害虫も防げる。実によくできたメカニズムだなと思いました。
【5月下旬:「第2次新葉」】第2次新葉が萌え始めます。新緑の先端から第2次新葉が萌出でて来て新緑と新紅の鮮やかなコントラストが実に美しい。


【夏青葉】そして、春の成長を終えた夏には、若々しく雄々しい緑葉を見せてくれるのです。


このようにレッドロビンは、
【3月上】「龍の尻尾」→
【3月下】「剣山」→
【3月末】「全山紅に燃ゆ」→
【4月中】「美しい落葉」→
【5月中】「 新 緑 」→
【5月下】「第2次新葉」→
【5月末】「新緑+新紅」→
【7月 】「青々とした夏葉」
と3月~7月にかけて、フレッシュな美しさを8回も見せてくれる珍しい樹です。この期間は、ロビンを見ながらのランチタイムが至福の時。有難いなぁという思いで目の保養をしています。
この後、6月末には第3次新葉が萌え、10月にも第4次新葉が萌え、という具合に夏も秋も赤葉を楽しむことができます。
一方で、かように樹勢が強い木なので、放っておくと樹高がどんどん高くなり、厚みもどんどん増していきますので、折を見て剪定していかなければなりませんが、剪定も含めて楽しめる木です。
葉だけでも、これだけ楽しめる上に花も満開に咲きますからね~♪
“何度もおいしい木”だと思います。
尚、上記は関東における氣候ですが、寒い年とそうでない年では半月くらい成長に差が出ますので、アバウトに捉えてください。また、天辺にある葉と側面にある葉、日当たりのいい場所と悪い場所で成長速度が変わります