●げに美しき蝶飛来
2017年9月初旬―
ふと垣根に目をやると、おや、なんと綺麗な蝶。

夢中で樹液を吸っている。



アゲハなんだろうけど、尾状突起もない

白黒見事な模様に、見事な赤紋―美しい!



調べてみるとアカボシゴマダラという蝶でした。

●優雅な羽動【動画】
●要注意外来生物
アカボシゴマダラは、かつては奄美大島にしかいない愛蝶家垂涎の蝶だったようです。奄美にしかいなかったと言われれば、いかにも亜熱帯らしき鮮やかさ。モイスチャーな和の自然の中で浮いているようにも見えますが、まぁ、クッキリと鮮やかですね~。

亜熱帯性の強さなのか、全く動じることもなく、黙々と樹液を吸い続けていました。



ではなぜ、ここにいるのか??
なんと、「要注意外来生物」でした。
1995年に埼玉県の公園で発見されたそうで、わずか30年前。
その後姿を消したようですが、2001年頃から鎌倉市で再び発見されて以来、神奈川県を中心に分布を広げています。


それは奄美のアカボシと赤斑部分が異なり、中国のアカボシと似ていたため、大陸から持ち込まれて放蝶されたと判断されているようです。


●樹液を吸う蝶【動画】
幼虫の餌はエノキ。成虫は花蜜、樹液、腐った果実を食べるそう。口吻は黄色―確かに!

茎の穴のところに突っ込んで樹液を吸っていますね~。



●国蝶の天敵!
ところで、榎を食草とする蝶にオオムラサキ・ゴマダラチョウ・テングチョウがいます。
オオムラサキは、人と森とが深く関わり合っている里山のクヌギやコナラの雑木林に好んで棲んでいるそうですから、人と自然のあり方を象徴する蝶ですね。まさに、自然と和して生きる日本という国に相応しい蝶です。
が、里山の減少とアカボシゴマダラの繁殖の結果、オオムラサキは国蝶なのに準絶滅危惧種(千葉では絶滅危惧Ⅰ類)です。
ゴマダラチョウも北海道では絶滅危急種(絶滅危惧II類)。
テングチョウは、東京都で絶滅、青森県で準絶滅危惧、宮城県で要注目種だそうです。東京都で絶滅って・・・アカボシゴマダラが関東で勢力を伸ばしているのと好対照。もしかして、アカボシゴマダラに駆逐されたのか?
なんと、日本の中国化はこういうところからも進んでいるのでしょうか。
なんだか、綺麗と喜んでばかりもいられないですね~。
なんとも言えない気持ちですが・・・
国蝶オオムラサキに害があるとすれば、なんとかしなければならないでしょうね。
それとも、十分に共存できるくらいに雑木林を増やしますか?