散る線香花火か、迸るシャワーの水か―センニンソウの髭雄蕊

2020年5月 フェンス裏から見たこともない蔓が伸び始めた。

仙人草が生えてきた20201515

なんぞこれ?
葉の出始めの写真を見ると3枚葉で変則的な切れ込みがある。

仙人草の葉

なのでボタンヅルかと思ったが・・・ともあれ、見たことがないものは一度見届ける―というのが癖だ。花が咲けば、何という植物かわかるだろう。


時が過ぎ、2階のベランダまで登ってきた。
そして・・・9月に入ると花をつけた。

青空バックに真っ白の仙人草の花20200910
青空バックに真っ白の仙人草の花20200910-2

美しい!

青空バックに真っ白の仙人草の花20200910近接撮影

十字の純白の花びらで、中央から長い雄しべが伸びている。

仙人草の花一輪拡大20200910

暗い影をバックに日にまばゆいばかりの花を撮ると、まるで線香花火のようだ。

黒を背景に白く浮かび上がる仙人草の花

一体これはなんぞ、と調べたらセンニンソウだった。十文字の細長い萼片(花弁ではないそう)の形と、その純白の色がセンニンソウだ。どこぞから種が飛んできてここに舞い降りたのだろう。

黒を背景に白く浮かび上がる仙人草の花―近接撮影

美しい花が来てくれた。

仙人草の花―髭のように長い雄しべ
仙人草の花―雄蕊がまるでシャワーから迸る水のよう
黒を背景に白く浮かび上がる仙人草の花々
仙人草の花―雄蕊たちがやや左回転している

美しいけれど、茎や葉の切断面から出る汁や濡れた花粉に触れるとかぶれる毒草らしい。植えておいても大丈夫かな…と、なんと通販サイトでも売っていた。フェンス・アーチ・トレリスなどに這わせる日本のクレマチスとして人気だそうだ。だろうね。この美しさだからね。

仙人草の花房―線香花火が散っているように見える雄蕊
仙人草の花房―線香花火が散っているように見える雄蕊2

シャワーヘッドから迸らんとする水しぶきのようにも見えますね。

冬には枯れこんだので、上部をカット。木質化した基部が1mほど残った。
さて、来年はどうなる?

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