●赤味を帯びた長柄ロゼット
タイムやフジバカマに覆われていない空き地に、ハルジオンのロゼットと一緒にででんと大地にへばりついていた大きなへら状のロゼット(2022年1月)。
長柄の付いた剣?ちょっと赤味を帯びている。それが、段々立ち上がってくると同時に緑になっていく。



一体これは何?
●キランソウ?
比較的大きなロゼット状で越冬する雑草として、ノゲシ&鬼ノゲシ、ハルジオン&ヒメジョオン、オオアレチノギク&ヒメムカシヨモギ、ハハコグサ&チチコグサモドキ等を見てきたが、これは初めて。
で、「ロゼット状の根生葉」で調べてみた。
あ、これ似てる!と思ったのが、キランソウ(金瘡小草)。ランナーを出して増える野生植物らしい。なるほど優れた薬草でもあるらしい。うまく使えば、医者いらないじゃん。
もしそうなら嬉しいが、葉はキランソウに似ているけど、最近花茎が持ち上がってきたのでキランソウではないようだ。



●ギシギシかスイバか
他に長い葉柄を持つ根生葉はスイバとギシギシ(両方ともベニシジミの食草です)。
スイバの根生葉の写真が緑色のものが多かったのでキランソウかと思ったのだが、スイバも冬は紫~赤みを帯びるらしい。
では、スイバなのかギシギシなのか。調べてみると、次の違いがあった。
・ギシギシの根生葉は波を打つ。
・ギシギシの葉裏は葉脈が網目状
・スイバの葉の付け根は葉柄より突き出している葉がある→これが茎が立ち上がった時に、茎を抱いて葉柄がない葉となる。(ギシギシの立茎の葉は茎を抱かない)
→スイバでした!



●花柄伸びる
4月中旬~下旬にかけて、花柄が急に伸びました。



と来て、こうです(4/20)。


●雌株?雄株?
雌雄異株で、雄株は黄色っぽい淡紫色の小花、雌株は淡紅紫色の小花を穂状に咲かせるようだ。雌株の花穂はやがて果実の穂に変化し、その果実は熟すと赤みを帯びていっそう目立つそうだ。
蕾の状態を見ても、見分けがつかない。


雌株と雄株の違いについては、次の動画がわかりやすい。
・【動画】スイバ
●種が飛んできた先
孫と散歩しながら、近隣のレッドロビン―赤葉の壁ができて美しいが、菌にやられる兆しが見える。この美しさを保ってほしいなぁと思うが…。
とある空き地。スイバやギシギシが咲き誇っている。以前はそんなに見なかったと思うけど。この空地も、年ごとに微妙に植生が変わっている。タカサゴユリが見事な群生を見せた年もあった。
あ、ここか。ここから我が家の庭に種が飛んできているんだ。ピラカンサも、タカサゴユリも、スイバも―。(ピラカンサは鳥の糞からだろうけど)
この空地にもどこかから飛んできて、ここからまた近隣に広がり、そして去っていく。その変遷の途中で、我が庭にも子だねを落としていったんだね。
壮大な植物の営みの一端を教えてくれているようでした。
●スイバは薬草
新芽を摘んで、茹でてから水にさらし、お浸し、和え物、煮物にしたり、茹でたものをすり潰して砂糖を加え、さっぱり風味のジャムにしたりするそう。
スイバのpHは2.4と非常に強いにもかかわらず、リンゴのような爽やかさがあるのは、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸がほぼ同量含まれているからのようで、子どもたちの甘酸っぱいお八つになったそうだ。が、過食すると下痢や嘔吐などを催す場合があるそう。
葉を食べてみたが、「酢っぱ!!」というほど酸っぱくはない。というか、むしろこの程度?という感じだったので、子どものお八つと言われても、なるほどね、とうなずける。
スイバのビタミンC豊富なハーブティーは解熱効果があるそう。胆石を下す効用や、うがい薬、火傷の手当など薬用範囲が広い。癌を制御する効果もあるとのこと。
スイバを煎じて蜂蜜を入れて飲んでみた。おや、柚子サワーな感じ(サワーじゃないんだけど)。こりゃおいしいね。これで解熱してくれるのなら、子ども達も喜んで飲むだろうね。道脇のスイバをたくさん摘んで、保管しておくかな。
(これからは、重曹・クエン酸という無敵の“薬”に加えて、野草の知識が広まると、合成薬は衰退するだろうね。デSによって維持されてきた石油化学文明もホ海峡戦争によって転換を迎えた。)
面白い記事と動画がありました↓
・【記事】スイバ(Sorrel)のメディカルハーブとしてのプロフィール
・【動画】道ばたの雑草でジャムを作ったらめちゃ美味かった
<続く>