●毎年4月
毎年4月になると、どこからか生えてくる鳥足のような可愛い葉っぱ。

特徴は先端の独特の形状

その蔓が伸びていき、足元の葉は大きくなり

先っちょは、木やフェンスに絡まって伸びていく。

2017年に初めて見た時は、珍しいなと思ったので、ここまで茂らせてみた。まだこの時は危機感もなく、調べもせずに茂らせています。(2017.8.8)

見ると、蔓がそのまま巻き付いているのではなく、蔓から巻きひげが出て、それで絡みついている。
けれど、この後垣根に絡みついてワサワサしてきたので撤去したのでした・・・
●巨大芋虫
こりゃ見つけ次第抜かなきゃと思ったきっかけは、こちら↓

でか! なんじゃこりゃ??(2017.9.25)調べるとセスジスズメの幼虫でした。


wikiによると、『幼虫の食欲は極端に旺盛で、作物の葉を食い荒らし、数日で畑が全滅することもあるので注意が必要』とのこと。この大きさならさもあらん。
葉っぱは何でも食べて『成長スピードが非常に早く、数日で数倍の大きさに成長する』そうだが、何を食べてここまでなった? ざっと庭を見回しても食べられている花の様子はなさそうなので、様子を見ることに。
数日後、おや、ペンタスの葉を食べ始めている。はい、ここで「害虫」決定!(人間勝手です)
建物の間にあってあまり日が射さず、シダ類や雑草が生えている裏庭(通路)に放逐。
ここでさらに調べると、セスジスズメの幼虫が好んで食べる葉はヤブガラシだそう。あぁ、少し前に撤去したヤブガラシを食べてここまでデカくなっていたのね~。で、食草がなくなったのでペンタスに来たわけだ。
●スズメバチも呼び込む
セスジスズメに誘われてマジ調べ。
地味な花なので、7月に花が咲いていることも知らなかったが、蜜が多いので華やかさで引き付ける必要がないようだ。で、多蜜のためスズメバチもとりつくのだとか。
この年、蜂が多いなぁと思ったのもヤブガラシだったか~・・・
●ヤブガラシとは
根が切片でも残っていれば、そこから芽が出る再生力。深く潜る縦根と縦横無尽の横根を張る。おまけに種でも飛んでくるので、繁殖力旺盛。
そして、シュウ酸を含むヤブガラシは、シュウ酸を塗った棒には巻き付かない。巻きひげの先端で匂いを嗅ぎ、シュウ酸臭があれば避けることにより、ヤブガラシ同士が巻き付くのを避け、他の植物に巻き付いていく。
この仕組みで、薮を覆って木を枯らしてしまうほどの繁殖力を持つので、ついた名が「薮枯」。凄!
庭の手入れどころではない貧乏な人の住処に生い茂るから「貧乏葛」(ビンボウカズラ)。ありゃりゃ。こんな難儀な植物に飛んで来てほしくないから、牽制するためにこういう名をつけたんでしょうね。
●ヤブガラシ退治
どうすれば駆除できるのか?を調べていると次の記事がヒット。
・ヤブガラシを駆除するには
『農薬を使わずに、簡単にヤブガラシを駆除する方法がわかったのです!』と書いてある。へぇ・・・それが素晴らしかった!
『矢野智徳さんの「大地の再生講座」』で、『「この草は、とても素直な草。役目を終えたと思えれば、必ず姿を消してくれます・・・」といって、矢野さんはくるくるとヤブガラシを丸く束ねて、地面に置きました。これでヤブガラシは無くなる、というのです。』―Wao!
それを聞いたこの方(押田大助さん)も、凄い。
『自分もヤブカラシの気持ちになって、数日間考えてみました…』と!
彼は、放射能を浴びて「今後70年は植物が生えることはないだろう」と焦土と化した広島に、翌年早くもスギナ、タンポポ、ハコベ、ナズナ、ヨモギ、オオバコ、スミレなどが芽吹いたことを思い出します。
そして、上記雑草たちは『表面的、平面的に大地を再生する役目。そして、ヤブガラシは立体的、縦方向に大地を再生する役目があるのでは』と推測されました。素晴らしい。
そう推測して振り返ると、『ヤブガラシは荒れた土地や、何度も何度も掘り返す畑など、大地が安定していないところにに良く生えているように思います』とのこと。
な~るほど。この4年間、この庭も転々流転しました。父の畑→花壇→もっと自然な庭へと。ヤブガラシがきた理由があるわけだ・・・。
押田さんは、矢野さんが言われたとおりにヤブガラシを切らずに木から解き、くるくると巻いてそっと地面に置き、心の中でつぶやきました。
「もうお前の役目はここでは終わったよ・・・。もういいんだよ。」
すると、黒ずんでカサカサになっていったとのこと。
いや、凄いね~。
●「里山再生」の押田大助さん
押田大助さんって、どういう人と思ったら、埼玉の中央園芸の社長で、『 震災後、植木屋として一体何ができるのか、何のために仕事をしていくのか』という葛藤を経て、「日本中の里山を再生させたい!」という答えに辿り着かれた方。素晴らしい!!
●「地球の庭師」矢野智徳さん
その彼が、「地球の庭師」と呼ぶ矢野智徳(とものり)さんも凄い。
「君が明日やれることをやればいいんだよ」と言われて、翌日から造園業をはじめたのも凄いし、
『自然界は「相似形」なので、小さなエリアと大きなエリアの出来事は相対的には同じ。移植ゴテ一つでも、小さなところから治して行けるんです。』という思想に共感します。
・大地の再生 結の杜づくり
●「風の草刈り」の増茂匠さん
その矢野さん追っかけの増茂匠さん(増茂庭園舎)による「雑草と戦わない“風の草刈り”」についての話があります。まさに我が意を得たり。7分で、呼吸のしやすい環境へのヒントがつかめます。
・7分「移植ゴテひとつで住環境を良くする。雑草と戦わない”風の草刈り?”」
●ヤブガラシを食べる
やたらと生えているヤブガラシ。いざという時は、ただの食材になります。
<料理法>
・【京大!バイオスクープ file16】7月の野草 ヤブガラシ
・ヤブガラシを茹でて炒めて食べてみた
・ヤブガラシとその驚くべき効能
●大地再生のパイオニア
いやはや、イモムシ君から、とんでもない発見へつながりました。
イモムシ君に感謝。
安定していない大地にやってきて大地を耕すヤブガラシ。
その葉を食べて糞を大量に出して、大地を豊かにしていくセスジスズメ。
両者は協力して大地を豊かにしているようです。
やがて大地が安定してくると、役目を終えるのでしょう。
それでも、種が飛んでくるので毎年見つけますが、かなり減っているよね~、と思います。
有り難い自然の仕組みですね~。